「わたしは光をにぎっている」のあらすじ
亡き両親に代わって育ててくれた祖母・久仁子の入院を機に東京へ出てくることになった澪。 都会の空気に馴染めないでいたが「目の前のできることから、ひとつずつ」という久仁子の言葉をきっかけに、居候先の銭湯を手伝うようになる。 昔ながらの商店街の人たちとの交流も生まれ、都会の暮らしの中に喜びを見出し始めたある日、その場所が区画整理によりもうすぐなくなることを聞かされる。 その事実に戸惑いながらも澪は、「しゃんと終わらせる」決意をする―。
日本の「良い時代」に居場所を見つける澪
時々、どうしようもないほど泣きたくなる映画に出会うことがある。
ストーリーに感動してとか、悲しくてとかではなく、ただただ、なんだか子供の頃を思い出すような懐かしい気持ちになって、もうあの頃のあの場所には戻れないんだな、すごく楽しい時間だった気がするな、と郷愁に駆られるのだ。
わたしは光をにぎっているは、昭和の薫りが色濃く残る下町の風景や切ない音楽、静かな演技、すべてがそう感じさせる。
主人公・澪(松本穂香)が上京して来て初めて働いたスーパーで、バイト仲間とも客ともうまくコミュニケーションが取れず、傷つき逃げてしまう姿には、自分が大人になっていく過程で同じように傷つき落ち込んだ日々を重ねてしまう。
祖母・久仁子からの優しい電話は、田舎の母からの定期的に掛かってくるなんでもない電話を。銭湯の仕事に小さな希望と居場所を見つけて本気になっていく姿には、仕事で小さな成長を実感し嬉しく思った自分を重ねる。
そして知らず知らずのうちに、澪の成長を見守りたい気持ちにさせられるのだ。
最初は見様見真似でぎこちなかったお風呂場の清掃も、最後にはおじさんがいなくてもたった一人で準備をし銭湯を開けられるまでになる。
二十歳の若い女の子が、どう考えても未来がなさそうな「銭湯」の仕事にやりがいを見つけていく姿は、どこか危うくて切ないけれど、澪が洗い上げた清潔な浴室で、湯気がけぶる熱々のお湯に浸かりたいと思った。
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それではまた次の記事で。