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何故いまさら不便なフィルムカメラを買ったのか
何故いまさら、不便でお金もかかるフィルムカメラを買ったのかというと、会社の後輩の影響です。
以前、会社の後輩らとキャンプに行った際、フィルムカメラを持ってきている子がいました。
その時は、「いまどきめずらしいなぁ」くらいにしか思っていませんでしたが、後日キャンプのLINEグループのアルバムに、その子が保存してくれた写真を見て心を動かされました。
その写真はキャンプの最後に全員で撮った集合写真だったのですが、デジタルには無い不鮮明さ、ざらつきのある粒状感、少し浅い色味がレトロで、わずか数日前の出来事のはずなのに、妙に胸に迫るほど懐かしい思い出に感じられたのです。
その時ぼくはフィルムカメラを買おうと心に決めました。
年を重ねるごとに、懐かしさを感じるものに弱くなっている気がします。。
機種はCanon New F-1にしました
さっそくネットでフィルムカメラを調べました。
すると名機と呼ばれるポピュラーな機種が2つあるらしいことがわかりました。
NIKON F3
の2つです。
どちらにするか迷ったのですが、後輩がF3を使っているので、どうせなら違うのにしようと思ってキャノンのNew F-1を買うことに。
さっそくカメラのキタムラに行ったのですが……無い!
F3はたくさんあるのにNew F-1がないのです。
調べてみると、F3の方が製造期間が長く、出回っている数も多いらしいことが分かりました。
次に、福岡市にあるカメラのゴゴー商会というお店に行ったら、ありました!!!
中洲川端駅の近くにある老舗で、小さなお店なんですが中古フィルムカメラの品揃えが豊富で、F3やライカ、ハッセルもありました。
レンズ交換式デジカメは使っていますが、ISO感度や絞りなどの知識はものすごく曖昧で、フィルムカメラを買っても使い方は全くと言っていいほどわからないので、店員さんにいろいろと質問したら細かく親切に教えてくれました。
ISOと絞り、シャッタースピードの関係をざっと教えてもらい、なんとなく理屈は分かりました。
フィルムカメラの場合、ISO100のフィルム、400のフィルムという風に、使うフィルムでISOが決まるので、撮影するときに考えないといけないのは絞りとシャッタースピードだけ。
撮り始めてから感じたことですが、デジタル一眼に比べ、フィルムカメラの方が機能が少なくシンプルなので簡単だし、カメラを覚えたければフィルムから入った方が良い気がしました。
フィルムのISO感度の制限があることなんかも、きっと逆に勉強になるんだろうな、と思います。
結局、Canon New-F-1の本体と50mmの標準レンズのセットを45,000円ほどで購入。
記念すべき1本目のフィルムは、FUJIFILMのSUPERIA PREMIUM 400をゴゴー商会で一緒に買いました。
Amazonやカメラのキタムラ、町のカメラ屋さんなど、比較的どこでも手に入りやすく、ISOも400なので使いやすいフィルムです。
ぼくが感じたフィルムカメラのメリット・デメリット
まだ買って2ヶ月ほどですが、ぼくが感じたフィルムカメラの魅力、メリットをご紹介します。
メリット
当時のプロ機が安価に買える
フィルムの交換作業やフィルムを巻く時の機械感がたまらない
現像があがあってくるまでのドキドキ・ワクワク感
SNSで映える(データ転送サービスあり)
当時のプロ機が安価に買える
Canon New-F-1は、1981年の発売当時は30万円以上したプロ機です。
Nikon F3も同様ですが、そんな名機をこれほどの値段で買えるというのも、フィルムカメラの魅力のひとつだと思います。
フィルムカメラ用のオールドレンズも当然安くなっており、中古で1、2万円台でも高性能なレンズが買えるので、目的に合わせて広角で撮ったり望遠で撮ったりと、よりカメラの楽しみを味わうことができます。
デジタル一眼レフだと中古でも高性能なレンズは高いので、よほどカメラが好きでハマっていない限りは、最初に買う50mm標準レンズしか使わない、というパターンが多いのではないでしょうか。
フィルムの交換作業やフィルムを巻く時の機械感がたまらない
フィルムを入れる作業や、フィルムを巻くときの機械感、アナログ感がたまりません。
写真1枚分フィルムを巻いて、シャッターを切ると像がフィルムに照射される、という写真が撮れる原理を味わっている感じがして、自分が写真を撮っているというのを強く感じられます。
現像があがあってくるまでのドキドキ・ワクワク感
ありきたりな意見ですが、現像するまでどう撮れているか分からないので、ピントちゃんと合ってるかなとか、どんな表情で撮れてるかなと、現像があがってくるまでドキドキ・ワクワクします。
SNSで映える(データ転送サービスあり)
フィルムの現像ができるお店であれば、まず間違いなく、数百円でCDデータ書き込みサービスもあります。
なのでCDからPCに画像を取り込んでSNSにアップしたり、他の人に共有することもできます。
PCがなくてCDが取り込めないという人には、カメラのキタムラへ!
カメラのキタムラではスマホ転送サービスもしているので便利です!
スマホアプリでフィルムカメラ風の加工もできる時代ですが、やはり本物のフィルム写真は雰囲気が違うので、SNSでも映えます。
↓インスタではこんな雰囲気バツグンな写真もたくさんアップされています。
デメリット
フィルム交換や現像にもっていくのが面倒
フィルム代、現像代にお金がかかる
撮った写真をすぐに見たり共有したりができない
カメラが重い
フィルム交換や現像に持っていくのが面倒
メリットの方で書きましたが、このアナログ感を楽しめない人は面倒にしか感じられないと思います。
現像にしても、往復とも郵送にすることもできますがどちらにしても手間はかかります。
フィルム代、現像代にお金がかかる
もちろん撮る枚数、頻度によりますが、ランニングコストはそれなりにかかります。
フィルムはどんどん製造終了になっていっているので、今後も流通量は落ち、そうすると自然と価格は高くなります。
FUJI FILMの業務用フィルムISO100(24枚撮り)でも、1本600円ほどします。
カメラのキタムラでの現像・プリント代も下記の通りです。
現像料金:792円
プリント料金:37円〜/1枚
24枚撮りフィルムを現像・プリントした場合:合計1680円
※すべて税込み
撮った写真をすぐに見たり共有したりできない
フィルムカメラは必ず現像が必要なので、どうしても時間はかかってしまいますね。。
カメラが重い
一眼レフのフィルムカメラは本体が鉄の塊で重いです。
デジタル一眼レフのセミプロ機、プロ機なんかは本体が大きいですし重そうで、一見フィルムカメラのほうがスッキリシンプルで軽そうですが、かなり重いんです。
機種によりますが、Canon New-F-1を旅行で長時間首から下げて移動とかは肩がコリそうです。
Canon New-F-1で撮ったもの
フィルムカメラを買ってから、この2ヶ月間で撮った写真の一部です。
上の写真はすべて、FUJIFILMの業務用カラーフィルムISO100を使っています。
24枚撮りならAmazonで10本3,000円ほどで売っていて、1本当たり300円なので練習でバンバン撮るには最高です。
というかぼくは基本的にこれで十分です。
※追記:2020年9月現在 Amazonでは6,000円以上に値上がりしています。
ISO100なので屋内や、夕方以降の屋外など光が弱い環境での撮影は苦手です。
ぼくはF2とか2.8とか結構絞って補っていますが、その分、被写界深度は浅くなりピント合わせが難しい…!
ここから下は、FUJIFILMのSUPERIA PREMIUM 400を使っています。
正直、フィルムの違いはあまりわかりませんが色々なフィルムを試してみたいと思います。
高いけどKodakのPORTRA400とかも使ってみたいなぁ。
それにモノクロフィルムも使ってみようと思います。
↓今回記事中でご紹介したフィルムはこちら
フィルムの中では安価。10本セットで買って練習用にもオススメ!
店頭でも手に入りやすいスタンダードなフィルム
フィルムカメラを使うようになって、街に出ると無意識のうちに被写体を探してしまうというか、周りのものや景色をよく見るようになったり、通ったことがない路地に入ってみたり、ということが増えました。
ちょっとしたおでかけも楽しくなりますよ。
フィルムカメラを初めてみようかなとお考えの人は、ぜひお近くのカメラ屋さんに行ってみてください〜。
それから、インスタで #filmphotography や “filmisnotdead とタグで検索すると、おしゃれなフィルム作品がたくさんアップされているので、テンションあがりますよ!
それではまた次の記事で。